CGの書き方 Painter5

 

 ここで行う作業の説明

ここでは、Painter5のみを使ってスキャナから画像を取り込み、彩色するまでを書きます。

 あくまでも私の描き方での作業手順です。


1.

Painter5の画面上に必要なツール

2.

スキャナからの下絵取り込み

3.

スキャンDATA調整(回転)

4.

スキャンDATA調整(明度調整)

5.

下塗りの準備作業(主線の摘出他)

6.

塗り、効果の簡単紹介
 

For Windows

 
Lesson1.Painter5の画面上に必要なツール

これは、Painter5で作業をする際に必要なコントロールボックスです。
画面の解像度の関係上辛い方もいるかもしれませんが、出しておいた方がいいでしょう。
 

 
 

オブジェクト:

 

  これは主にフローターやマスクのコントロールをする為に使います。特にこの2つは使うので必ず出しておいてください。

 

  フローター表示の一覧
@

フローター選択・ 表示・描画可能

A

フローター選択・ 表示・描画不能(ロック)

B

フローター選択・否表示・描画不能(ロック)

C

フローター解除・ 表示・描画不能(ロック)

D

フローター解除・否表示・描画不能(ロック)

 

アート素材:

 

  これはカラーの変更、その他グラデーションやテクスチャの変更などを行うものです。

 

 

 (表示されているコントローラーは主にカラーを変更するもので、真中のパレット名は”彩度/明度トライアングル”です。)

 

ツール

 

  これを消して使う人はいないと思いますが、ツールの変更に必要です。

 

ブラシ:

 

  これはペイントする画材を選ぶリストです。

 

ブラシコントロール:

 

  これは使用しているブラシのサイズや角度、筆やペン先の形を変えるコントロールボックスなので出しておかないと作業になりません。

  出し方は上記の”ブラシ:”コントロールボックスの「コントロール」→「サイズ」で表示できます。(描点プレビューボックスをクリックすれば、細密に替えられます。)

細密の切り替えはブラシの形が表示されている窓の中(描点プレビューボックス)をクリックします。エアブラシなどの場合はこれが効果を発揮します。

 

コントロール:

 

  これは、上に並ぶほとんどのツールに関係があり、属性や効果などをコントロールするものなので、出しておく必要があります。

  

その他にNEWブラシ(新規ブラシへのショートカット)などがありますが、これは必要無い時はしまっておいてかまわないでしょう。
 特殊なブラシや変わったペンが必要な場合はこの中を編集すれば数々のユニークなブラシが手に入ります。

 

  各種ツールの出し方は

  「ウィンドウ」→目的のツールの表示をクリックです。

Lesson2.スキャナーからの下絵取り込み 

  まずは元絵を取り込ま無いと作業になりません。
ガリガリと直接描く時には必要ないのですが、このコーナーの意味がなくなりますので、元絵は紙に描き、スキャナで取り込むと前提します。
元絵はできるだけ黒いラインで作ります。色をつけたい場合は色塗りの際に処理します。

私の場合EPSONのGT7000Sを使用してますので、それを例にします。

  TWAINの立ち上げ

  PainterからTWAINを立ち上げるには「ファイル」→「TWAIN入力」を選択します。

  詳細が出ている場合はOKですが、出てない場合は「詳細設定」をクリックします。

 

@

 

  今回はラインのみの取り込みと考えるので、上の「イメージタイプ」を”白黒写真”にします。
(後の色塗り準備作業の時にちょっと面倒になるので、モノクロにしてください。)

  ちなみにPainterはたとえモノクロで取り込んでもRGBに勝手に変換されます。

A

 

  「解像度」は任意に設定。印刷に耐えるくらいだと350dpiから360dpi位いいりますが、画面で楽しむなら72dpi〜150ないし200dpiあれば大丈夫だと思います。

 (一応、小さな画像を大きく取り込みたいときは解像度を上げる。大きい画像を小さく取り込みたい場合は解像度を下げるなどのコントロールもありますが、この解像度と用紙サイズの関係は別の項で書きましょう。)

B

 

 原稿がセットされている場合はプレビューボタンを押します。

   原稿が斜めになっていたりして気になる方は何回かやり直してもいいでしょう。

  (立ち上げた直後にプレビューが実行されるようにデフォルト設定ではなっていたはずです。これを解除するには、左下付近のE「環境設定」で、”TWAIN起動時プレビューを実行”のチェックをはずすとOKです。これで、自分でプレビューボタンなどを押してアクションを起こさない限りプレビューしません。)

C

 

  右側にプレビューされた画像が出ますので取り込みたい場所を枠で囲みます。

(画面内でクリックしてスライドさせると枠ができます。)引き終えた後、枠の大きさや位置は自由に変えられます。

D

 

 位置が決まったら「取り込み」ボタンを押して取り込みます。

E

  環境設定画面です。

   TWAIN起動時に自動でプレビューさせたくない時は「TWAIN起動時プレビューを実行」のチェックを外します。


  取り込みが終了すると、Painterの場合は自動的にTWAIN画面が閉じます。

私的には連続取り込みが出来たほうが便利なのですが・・・

Lesson3.スキャンDATAの調整。(回転)

スキャンが終わったら今度はそのDATAを下塗り準備に行く前に調整します。

 たいてい右か左に傾いているので正位置に回転します。気にならないようなら飛ばしましょう。

 

たいていはこのように斜めになっています。

上の絵の斜めのラインは下絵を描いた時にあらかじめ平行の目安に入れておいたラインです。平行に走ったラインはガイドです。

1.

 

  まず平行が分かるようにします。

 

  「キャンバス」→「ルーラー」”ルーラーの表示”を選択します。

 

  キャンバスの淵に出てきたルーラから平行の目安にできる部分にガイドを表示します。

  (元絵に平行が分かるラインをあらかじめ入れておくと便利です。)

 

  (ガイドを引き出すには、ルーラーの上にカーソルを持っていき、ドラッグしてスライドすれば出てきます。ガイドが出ない場合は「キャンバス」→「ガイド」”ガイドの表示”をチェックします。平行のガイドがほしい場合は左のルーラー。垂直がほしい場合は上のルーラーら引き出します。)

 

数値は自分で調整します。 

回転することで正位置になりました。

2.

 

  回転させます。

 

  「効果」→「変形」→「回転」で平行になるように調整します。

 

  Painter5はプレビューが無いのでちょっと大変、失敗したら”Ctrl”+”Z”もしくは「編集」→”元に戻す”でやり直しましょう。

 

  回転は1回で正位置になるようにしましょう。回転に回転を重ねると画像がぼやけてきますので注意です。

 

編集をすると勝手にフローターに変換されますので、キャンバスに貼り付けてしまいます。

3.

 

  セットできたら、画像がフローター(*1)になっているはずなので「オブジェクト:フローターリスト」の右下にある「固定」をクリックするか、「オブジェクト:フローターリスト」の「フローター」→”固定”でキャンバスに貼り付けます。

4.

 

  ルーラーやガイドが邪魔なはずなので「キャンバス」→「ルーラー」”ルーラーを隠す”と、「キャンバス」→「ガイド」”ガイドを隠す”で隠しましょう。

(*1)

 ”フローター”とはPhotoshopで言うレイヤーに似たもので、キャンバスの上に重ねられたもう一枚の紙と考えてください。 これはフィルターをかけたり透明部分を入れて透かしを作ることができ、複数枚重ねることができます。Painter5はこれをグループ化してまとめることができる利点があります。ただ、フローターに描かれたものに対して選択範囲が取れないことと、フローターに描画する場合はキャンバスに描画する時のようなテクスチャ(*2)が適応されないということがあります。(効果処理はできる。)そのため、一度キャンバスに固定するという作業が必要になってきます。

(*2)

 Painter5で言う”テクスチャ”とは、キャンバスに描画する時に反応させる効果の模様のことで、描画時には紙質として選択された画材に応じて適応されます。たとえば、クレヨンやチョークといった画材だと良く反応してくれます。Painter5はデフォルトでインストールされたもの以外にもCD−ROMにたくさん収録されています。

 

Lesson4.スキャンDATAの調整。(明度補正)

次は、スキャナを使って画像を取り込んだ場合、必ずごみや紙自体の色、また表面の凹凸が影となって取り込まれますので、それを処理します。

CGを作成する場合、これは邪魔になるので、主線の黒と背景の白のみにします。(それを生かしたい場合は無視しましょう。)

 

ここで一度バックアップしておくようにしましょう。後々必要になるかもしれません。

 

 ↓

変化が良く分かる大きさなら500倍じゃなくてもかまいません

1.

 

  取り込んだ画像を500倍(虫眼鏡ツールもしくは、Ctri+スペースバー)くらいにして、よく変化が見える状態にします。

 

  画像自体の拡大じゃなく表示の拡大です。念のため。(^^)

 

元の画像と調整後の画像の印象が変わらないように注意しながら調整します。もちろん、わざと変える場合もあるのでその時は自分なりに調整してみて下さい。

2.

 

  明度を調整します。

 

  「効果」→「色調処理」→「明度補正」に行きます。

 

  モノクロで取り込んだとして黒側(左)に少しと、白側(右)に高く山があります。画像を見ながらコントロールするのですが、目安として白側の山の内側(左)の何もない所まで△をスライドさせ、それと同じ距離▲を内側(右)にスライドさせればいい具合になります。もちろん画像によって若干変わるので画像のラインが減衰、または強調され過ぎてないか自分の目で見て調整しましょう。

 

 終わったら、黒がしっかり出ているか確認する為に画像の黒いライン(アンチエイリアス(*3)部分は駄目)をスポイトツールで取ってチェックしましょう。中途半端にグレーだと後々ここに戻ってやり直さなくてはならない羽目に陥る可能性があります・・・。

 

3.

  その後、ラインの修正及び、ゴミを取ったら下絵の完成です。


  ラインの修正には便利な機能がPainterには存在しますので、ガンガン活用しましょう。

  それは、回転ツールです。上で説明したキャンバスの回転とは違い、仮想的に回転させて描画する機能でPainter5の”描く為のソフト”を実感できる強力な部分です。使用方法はショートカットキー”E”、もしくはツールの回転で選択。後は画面をドラッグしたまま動かせば回転します。元の位置に戻す時は画面を一度クリックすればOK。みなさんも紙に書くときは回しながら描きますよね。便利です。
        

 ハンドツールの上でクリックしたまま置いておくと下に回転ツールが出てきます。
ドラッグして

回転します。解除は一度クリックすればOK

(*3)

 ”アンチエイリアス”とは、この場合で言うと、白と黒の境界にあるラインを滑らかに見せるためのぼかし部分のこと。

 

Lesson5.いよいよ色塗りの準備をします。

さて、いよいよ色塗りの下準備です。ここでは主線に影響を与えないように、色を塗る部分と主線とを分解する作業を行います。

これをすることによって綺麗にしかも早くカラー作業を行うことができます。

 
まずは一番簡単な方法。

 

 まず、全体をフローターにします。 

 

  1.「選択範囲」→「全て選択」→「フローターに変換」をクリックします。

    すると、オブジェクト:フローターリスト画面の中にフローターが作成されます。


これ。

(この状態はフローターが選択されている状態です。)

 

下の一覧から乗算を選ぶ。


このようにキャンバスに描画しても主線に影響は与えません

  先ほど作成した「オブジェクト:フローターリスト」のフローターを選択します
    (薄紫色になっていれば選択されています。されていなければクリックすれば選択されます。)

 

  2. 「コントロール:フローター調整ツール」の中の合成方法を”デフォルト”から”乗算”にします。

 

 

 

  3.「オブジェクト:フローターリスト」のフローターにもどり、カギのマークをクリックしてロックした状態に。

A 

(これがかかってるうちは編集できなくなります。)

 

  4.あとは、キャンバスをクリック(「オブジェクト:フローターリスト」の画面でフローターない部分をクリック。)



ロックしてフローターの選択を解除した状態。
(キャンバスに描く時はこのように解除する。)

 

 

    これで、主線は黒のまま影響を与えずに、キャンバスにぐりぐり色塗りをすることができます。

 

 

 

  

 

  ただ、この方法だと主線に対して選択範囲を取ることができません。又、主線の色を変えたくても乗算の為下の色が透けて影響するので、それを効果として利用する場合以外は黒を使用するしかありません。

  ラフにさらさらと色をつけるくらいの時に使ってください。

 


通常自分が使う方法。お進め。

こちらは本格的に作り込む時に便利な方法です。
上記のものとは違い、主線の色も変更することができ、塗りの部分は選択範囲を取ることができます。

 

 1.

 

  下絵を準備した状態で「選択範囲」→「自動選択」で”画像の明るさ”を選択しOKします。

 

OK後、マスクに登録されて元の画面に戻ります。

 2.

 

  選択ライン(*4)が画面に出てる状態で「選択範囲」→「マスクへの保存」”新規”で登録します。

 

  (後に選択範囲を取るためのラインを作る為のもの)
(*1)のフローターの項で少し触れましたが、選択範囲はキャンバスにあるものしか適応されません。それプラス、フローターの複製が無い為、コピー&ペーストしても同じ位置に持ってくるのに手間を要します。そのため同じ位置に同じラインが作れるように前もって作成しておくことにしています。

 


フローターに変換

オブジェクト:フローターに主線を摘出したフローターが作成されます。

 3.

 

  次に選択ラインが画面に出てる状態で「選択範囲」→「フローターに変換」をクリックして、ラインのフローターを作ります。

  「オブジェクト:フローターリスト」にフローターが作成されればOKです。

(*4)

 ”選択ライン” 正式名称が分からないので私が勝手につけてる名前です。選択範囲を取った時うねうねと動く点線のことです。

 

現在の状態をバラバラにするとこうなっています。

 

が画面上に表示されているもの。

が摘出したフローター部分を見えなくしたもの。

がキャンバス部分をなくしたフローターのみのもの。

を比べてみると分かりますが。このの部分だけ摘出したフローターのラインは痩せています。

このように色は残りますが、マスク上はちゃんと摘出できていますので、元のラインを再生する為にこの塗潰し作業をします。


塗潰し


*バックは分かりやすいようキャンバスに色をつけたものです。
(作業中は白です。)

これで元のラインがフローター上にできました。

 4.

 

  フローターの塗潰し
    ここがアウトライン摘出時にもっとも重要となる作業です。

 

 これをしてないとラインのアンチエイリアス部分に背景色がきた時、その部分が白く浮いてしまいます。なぜかの説明はしませんが、必ず必要な作業と思ってください。

 

 

  まず。作成されたアウトラインのフローターを選択します。
  (クリックするとすみれ色になる。なっていればOK)

 

 

  そのフローターを黒で塗りつぶします。

  「効果」→「塗り潰し」で”現在の色”を選択し「アート:素材カラー」の”彩度/明度トライアングル”で指定カラーが黒になっていることを確認してOKします。

  (フローターの特性で透明部分はマスクが適応されているので、塗潰しても全体がつぶれることはありません。Photoshop言うと透明部分の保護がかかっている状態です。)

 

 

  あとは、フローターのカギをチェックしてロックします。別の作業中下手に触っても影響しないようにしておきます。

A 

 

正確に主線を取り出したフローターの完成です。

5.

 

  次は、キャンバスに残ったアウトラインのごみを消します。
  (4.で主線を再生したので図
2 の部分がキャンバスのゴミとなります。)

 

 

  描画する場所をフローターからキャンバスに移します。
    (このときフローターの目を閉じて見えないようにしておきましょう。)

D 

 

  ”Shift”キーを押しながらフローターをクリックするか、フローターじゃ無い場所をクリックすれば解除され、キャンバスになります。

 

 

 

マスクはこの時点で一つしかないのでそのままOKです。


塗潰すとキャンバスに元の下絵が再生されます。

6.

 

  今度は、色を塗るための選択範囲を取るラインを作ります。

 

  キャンバスに始めの選択ラインが残っていればそのまま次の作業「」に。
  解除されていれば以下の作業を行って下さい。

 

  先ほど保存したマスクを使います。「選択範囲」→「選択範囲の読み込み」で使用マスク”新規マスク1”でOKします。

 

 

  するとキャンバスに選択範囲があらわれます。

 

 

 ○ 「アート:素材カラー」の”彩度/明度トライアングル”で黒を選択します。

 

 

  そのまま「効果」→「塗り潰し」で”現在の色”を選択しOKを押します。元のライン画像が復元されました。

 

図.選択色


 

アンチエイリアス部分がカットされたものができます。
これが選択範囲を取る為の境界、もしくはバケツツール使用時の境界線になります。

こうすることにより、重なったフローターのラインに影響を与えないようにすることができるのです。(アンチエイリアス部分が重なるとその分濃くなる。)

7.

 

  アンチエイリアス部分をカットします。

 

  まず選択範囲を解除します。
  ( Ctrl+Dもしくは「選択範囲」→「選択解除」 )

 

  その後「選択範囲」→「自動選択」で「適応:”選択色”」を選択しOKします。(図.選択色参照。)

  (このとき”彩度/明度トライアングル”は黒になってること)

 

  次に選択範囲の反転「選択範囲」→「選択範囲の反転」をします。そして削除”Back space”キー、もしくは「編集」→「消去」をします。

  これが、選択範囲を取るためのアウトラインになります。

(ここで線が途切れている所はつなげておきます。元絵にそこそこのラインの太さがあるのに、つながっていない場所がたくさんあり過ぎる場合は失敗の可能性あり、下の処理をしましょう。)

 

  *うまくいかない場合(この時できたラインが細切れでとても選択ツールで選択範囲が取れるような画像ではない場合)* 

  厳密に言えば、スキャンDATAの調整。(明度補正)まで戻ってやり直すのが一番ですが。とりあえず上の5、直後へ戻って「効果」→「色調処理」→「明度補正」に行き左の黒のスライド”▲”を少し右側に寄せて、ラインの黒が少し濃くなるようにしてから、この6.7.の作業を行ってみてください。
  塗りの最中に主線のアンチエイリアス部分に影響があり過ぎる場合はやはり(明度補正)まで戻ってやり直すほうがいいでしょう。

  

 

8.

 

  後はフローターの目を開き、表示すれば準備完了です。

C 

 

  フローターにしたライン自体を加工したい場合は、フローターではなくそのフローターに該当するマスクの方からを編集するのですが、それは別の項で書きましょう。

   バックに色を塗るときはキャンバスで処理します。

   マジックワンドツールで選択範囲を取ってその中を描画。
  私の場合、ぺたぺたと塗り潰す場合はそのままですが、いろんな効果をつけたり複雑なものを作りたい場合は面倒ですが、全ての選択できるエリアをマスクとして保存しておいて必要に応じて引き出します。

   ここに書いてあることは、色塗りの元を作る作業です。後は応用しだいでいろんなものが作れます。
  いろいろ試しながら挑戦してみてくださいね。

 

Lesson6.色塗り、効果の簡単紹介

 

1.簡単に色を塗ってみましょう。

 

 

まず。フローターのカギをかけておきます。

C 

 

  バケツツール(塗潰しツール)でとりあえず色をはめ込みます。

  ベタ塗りならこれで完成ですが、もう少し踏み込むことにします。

 

 

  マジックワンドツール(*5)で塗る所を選択しながらブラシツールでトーンを付けていきます。

(画材は何でもOKです。この場合はブラシを使いました。)

 

 Painter5のマジックワンドツールも”Shift”を押しながら新しく選択したい場所をクリックすると選択範囲がプラスされるらしいのですが、私の環境では何故かできません。方法をご存知の方はご一報ください。

 

 

  ついでにアウトラインも処理してみましょう。

 

フローターを選択して、ロックをはずします。

@ 

 

  後は変えたい場所を塗ればOKです。

 コツは塗潰した色より少し濃い色を輪郭に当てるといいでしょう。丁度色鉛筆なんかで輪郭線をカラーにする感じですね。

 

 Painter5の場合フローターの透明部分はマスクを編集しない限り保護されています。その為ラインの無い部分に色がはみ出ることはありません。

*5

  マジックワンドツールとは色の境界線に対して選択範囲を取るツールです。クリックした個所から色の境界線を調べ、その境界線の内側を選択範囲としてとります。(ウネウネとうねる点線が選択中の範囲です。)


 

上は青、下は赤でフローターを塗潰したもの。

  ちなみに小細工無しで、塗潰しをフローターに対して適応すると、主線の色をこんな感じに変更することができます。

 

2. 表面テクスチャを効果として適応する。
 

 

 

完成

  この場合はフローターの主線はそのままで、キャンバスの塗りのみに効果をつけてみます。

 

 

  この場合は、キャンバスに適応します。
  フローターはロックして選択は解除しておきます。

C 

 

 

  1.アート素材:テクスチャで、適応したいテクスチャを選択します。

 

 

  2.「効果」→「表面処理」→”表面テクスチャの適応”でコントロールボックスを表示します。

 

 

  3.適用:の部分を”テクスチャ”にします。

 

 

  4.後は、スライドバーを変化させて調整してOKボタンを押します。

 

 

 

  *この処理はフローターに対しても行うことができます。

 * このテクスチャは「アート素材:テクスチャ」で選んでいるものを使用します。いろんなペーパーがあるので試してみるといいですね。

 

3.クローンブラシの使用。
  

 

1.

 

  クローンを作成します。

  「ファイル」→「クローン作成」で作成します。

 

2.

 

  そのままだと元の画像がクローン扱いとなっているので新しく作った方をクローンに指定します。

 

  「ファイル」→「クローンソース」”クローン:・・・・”を指定します。

  (その他の作業でクローンを扱う場合、複数個のクローンがある場合などもここで指定します。)

 

3.

  

  元のウインドゥにもどりキャンバスを白く塗りつぶします。

 

 

フローターはロックして選択は解除します。

C 

 

 

  「効果」→「塗潰し」”現在の色”で塗潰します。

  (この時カラーが白になっていることを確認します。)

 

 

 

  キャンバスが白く塗潰されました。

 

4.

 

 ブラシの効果を選ぶ。

  この場合の設定は下記の通りです。

 「ブラシ:鉛筆コントロールボックスの下」(文字の上をクリックするとリストがでます。)

    ・鉛筆  ・ 鉛筆<2B>

    ・手法 : クローン   ・手法(バリエーション) : 塗潰しクローン+ハード+テクスチャ

完成

5.

 

  準備ができたら「アート素材:テクスチャ」で効果をつけたいペーパーを選び、続いて「ブラシコントロール:サイズ」でブラシのサイズを決めて描きます。

 

  これはクローンの画像をこすりつけているという感覚で描きましょう。

 

 

  ブラシサイズの変更。カーソルの部分”サイズ”のスライドで調整します。

* このクローン効果はいろんな組み合わせでいろんな効果が出せるので自分で試してみましょう。思いもよらない効果が出る場合ありますのでためしてみてね。

   
4.自動処理。

3.クローンブラシの使用。1.と同じ

1.

 

  クローンを作成します

  「ファイル」→「クローン作成」で作成します。

3.クローンブラシの使用。2.と同じ

2.

 

  そのままだと元の画像がクローン扱いとなっているので新しく作った方をクローンに指定します。

  「ファイル」→「クローンソース」”クローン:・・・・”を指定します。

  (その他の作業でクローンを扱う場合、複数個のクローンがある場合などもここで指定します。)

3.クローンブラシの使用。3.と同じ

3.

 

  元の画像にもどりキャンバスを白く塗潰します。

  「効果」→「塗潰し」”現在の色”(白になっていることを確認します。)

 

4.

 

  この場合は「ブラシ:アーティスト」を選択します。

  下のブラシ設定は次のようになります。

   ・ アーティスト   ・ 自動ゴッホタッチ

   ・ 手法 : 塗潰し  ・ 手法バリエーション : 塗潰し+ソフト

 

 

完成

5.

  ブラシを選んだら自動処理です。 

 

 

  「効果」→「特殊効果」→”自動ヴァン・ゴッホ”で描画開始。

 

  どんな絵でも芸術作品となります。これはやってみるとびっくりです。
  ブラシのサイズの影響もありますので、丁度いいサイズに調整しましょう。

 

 

 画像の大きさと搭載メモリの容量により計算時間が変化します。大きすぎには注意ですね。

 *この自動処理は「アーティスト」ブラシ以外の他のどんなブラシでも適応することができます。

  その場合は好きなブラシを選んで「アート素材:カラー」の下の”クローンソースカラーの使用”にチェックを入れ、5.からチャレンジしてみましょう。このとき、ブラシサイズも重要なので変化させながらためしてみる方がいいでしょう。

 

 

カーソルの部分”クローンソースカラーの使用”のチェックを入れます。

  クローンカラーをブラシに適応するにはここのチェックを入れます

  チェックが入るとコントロールカラーが半透明表示されます。

  

 

備考

 PainterのCD−ROMには、ブラシやテクスチャなど、インストールされている素材以外にたくさんの種類が入っています。それぞれの項目でライブラリの編集ができるので、デフォルトのもので物足りない方はそこからチョイスするのもいいかもしれません。私も、必要ないブラシやテクスチャやグラデーションは削除して、使いそうなものや面白いものだけCD−ROMから取り出して使ってます。

 また、その場合の注意は、あまりたくさんのものを読み込ませるとPainterの起動が遅くなり、しかもメモリを消費してしまいますので適度でやめておきましょう。

 

以上CGの描き方Painter5の説明でした。

 

 
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